不動産「査定」と不動産「鑑定」は日本語としてはほぼ同じ意味ですが、その中身は異なるので少しややこしいです。
査定と鑑定どこがことなるのでしょうかここではポイントを絞ってその違いを見ていこうと思います。
タップできるもくじ
不動産の価格を出す人が違う

不動産査定 ⇒ 不動産業者の売買部門の人
不動産査定によって算出される価格は不動産業者、センチュリーとかアットホームとかいわゆる「不動産屋」の人によって算出されます。
不動産鑑定 ⇒ 不動産鑑定士
不動産鑑定によって算出される価格は国家資格を持った不動産鑑定士によって算出されます。
費用の有無が違う

不動産査定 ⇒ 無料
不動産査定は不動産業者が仲介する時に価格の根拠を明示するものとして不動産の価格を算出するものであり「無料」です。
基本的に不動産業者は不動産査定でお金をとるのではなく、売買を仲介することによる仲介手数料で儲けています。
不動産査定は営業の一環として算出されるものだから無料ということなんですね。
そして、仲介手数料は宅地建物取引業法で以下のように定められています。
仲介手数料の上限額
売買価格 | 報酬額 |
---|---|
200万円以下の部分 | 取引額の5%以内 |
200万円超400万円以下の部分 | 取引額の4%以内 |
400万円超の部分 | 取引額の3%以内 |
不動産鑑定 ⇒ 有料
不動産鑑定は国家資格を有する不動産鑑定士が不動産鑑定評価基準に基づき行うものであり、不動産の価格に対して説明責任を負います。
不動産鑑定士は不動産の価格を算出することによって報酬を得ることができる独占業務を有します。
要するに「不動産の価格を出す代わりに報酬を貰えるのは国家資格を持ってる不動産鑑定士だけね!」ってことです。
不動産鑑定の費用の相場は、物件や業者によって様々ですが大体15万円以上はすると思ったほうがいいと思います。
参考になるのは下に挙げている「公共事業に係る不動産鑑定報酬基準」ではないでしょうか。
使用目的が違う

不動産査定は業者により無料で出してくれる参考価格になのに対し、不動産鑑定は国家資格を有する不動産鑑定士による有償の価格なので使用目的が異なります。
不動産査定 ⇒ 離婚や転勤・空家などで売却するので価格を取りあえず知りたい
不動産査定による価格は不動産業者による参考価格としての位置づけになります。
ですので、不動産査定を必要とするときは家族や親戚などの身内の中でとりあえず不動産価格を知りたいときに使うといいでしょう。
不動産鑑定 ⇒ 訴訟や税務申告など第三者に根拠ある価格を提示したい
不動産鑑定は不動産鑑定士が根拠ある数字に基づき算出してくれるので第三者に対して不動産の価格を証明したいときに使用するのが一般的です。
個人が不動産鑑定士に依頼をすることは少なく企業や公共団体が主な対象になります。
依頼するならどこがいい?

不動産査定 ⇒ イエウール
不動産査定をするなら一括査定をしてくれる「イエウール」がおすすめです。
全国1600社以上の不動産会社が対応してくれるので田舎でも安心です。
また、お客さんからクレームの多い業者は排除される仕組みになっているので優良な不動産会社が多いですよ。
不動産鑑定 ⇒ 日本不動産研究所
日本不動産研究所は不動産鑑定の分野では国内最大手で全国に支社を有します。
全国で様々な物件を評価しているので安心感が違います。