宅建は平成27年から士業となり宅地建物取引主任者資格試験から宅地建物取引士資格試験に変更されました。
それに合わせて名前も宅地建物取引主任者から宅建建物取引士に変わりました。
士業になったことで最近試験が難しくなったと言われますが、本当なのでしょうかその原因をみていこうと思います。

サト
難しくなった原因は2つあるよ!
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難化した理由その1:受験者の質があがった
受験者数と合格率の推移をまず見てみましょう。
平成27年~平成30年の間で宅建の受験生が2万人ほど増えていますが、合格率は0.2%しか上昇していません。
ということは、合格者の数は変わらないに受験生が増えていることになります。
その場合、合格レベルにある受験生の数が増えるので受験生の質があがっているといえます。
宅建は〇点以上なら合格という絶対評価の試験ではないため受験生の質があがるとその分難しくなると思われます。
宅建士の市場での需要はそれほど大きく変動することはないので今後も受験生が増加するならば宅建の難化は続くと思われます。
難化した理由その2:個数問題が増えた
先程は受験者の質の面から宅建が難化しているのではないかという話をしましたが今度は試験問題の質からみていこうと思います。
宅建には個数問題が出題されます。
個数問題とはこのような問題です。
宅地建物取引業者Aが行う業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはいくつあるか。
ア Aは、自ら売主として、建物の売買第契約を締結するに際し、買主が手付金を持ち合わせていなかったため手付金の分割払いを提案し、買主はこれに応じた。
イ Aは、建物の販売に際し、勧誘の相手方から値引きの要求があったため、広告に表示した販売価格から100万円値引きすることを告げて勧誘し、売買契約を締結した。
ウ Aは、土地の売買の媒介に際し重要事項の説明の前に、宅地建物取引士ではないAの従業者をして媒介の相手方に対し、当該土地の交通などの利便の状況について説明させた。
エ Aは、投資用マンションの販売に際し、電話で勧誘を行ったところ、勧誘の相手方から「購入の意思がないので二度と電話をかけないように」と言われたことから、電話での勧誘を諦め、当該相手方の自宅を訪問して勧誘した。
- 一つ
- 二つ
- 三つ
- 四つ
個数問題は正解や誤っている肢の数を答える必要があるため、4肢択一の問題より感で当たる確率が低く、一般的に難しい問題とされています。
個数問題は難しいため個数問題が増えると合格点が下がるように思えるけどどうなんでしょうか?
実際に過去の試験問題で出題された個数問題の数をかぞえてみました。
年度 | 個数問題の数 | 合格点 |
---|---|---|
平成21年 | 2 | 33 |
平成22年 | 2 | 36 |
平成23年 | 2 | 36 |
平成24年 | 5 | 33 |
平成25年 | 5 | 33 |
平成26年 | 7 | 32 |
平成27年 | 9 | 31 |
平成28年 | 6 | 35 |
平成29年 | 6 | 35 |
平成30年 | 3 | 37 |
令和元年 | 6 | 35 |
令和2年10月 | 4 | 38 |
令和2年12月 | 5 | 36 |
令和3年10月 | 6 | 34 |
令和3年12月 | 5 | 34 |
実際に個数問題の数をかぞえてみるとこのようになりました。
宅建士になったのが平成27年なのですが、平成27年度以降個数問題はやや増えています。
全体的に個数問題が少ないと合格点があがり、個数問題が多いと合格点が下がる傾向にあります。
宅建の難化についてのまとめ
宅建が士業になったので難しくなっているのか?と聞かれればおそらくそうだと思います。
士業になったことで注目され受験生が増えているからです。
受験生が増えた一方、合格者の数はそれほど増えていないので結果的に難しくなっていると思います。
難しくなってきている宅建ですが、自分にあったテキストを探すことが合格へ近づく最初の一歩だと思います。
【2022年】おすすめテキストランキングの記事を参考にテキストを探して下さい。
また、この記事では宅建の試験範囲など宅建試験について紹介しているのでぜひ参考にしてください。
2 件のコメント
宅建主任者も国家資格でしたよ。。。
ご指摘ありがとうございます。
記事を修正しました。