改正民法の代理権を図を使って宅建用にわかりやすく解説。

代理

※ 文中の灰色の部分はタップやクリックすると答えが見れます。

代理は過去5年間4回出題されており比較的出題頻度の高い分野と言えます。

難しいところはないので出題されれば確実に得点したいところです。

関連 時効

この記事の監修者
サト

不動産鑑定士

サト

Sato

プロフィール

宅建に4回落ちたという黒歴史を持つ不動産鑑定士39歳。宅地建物取引士・ASA国際資産評価士・競売不動産取扱主任者・基本情報処理技術者・TOEIC730。合格していない資格の記事については合格者に外部委託して執筆しております。プロフィール詳細コレハジについて

代理ってなに?

代理とは?

Aさんは土地を売却したいと思っていますが、高齢のためよくわかりません。

そこで、土地の売却をBさんに依頼し、BさんはCさんと代理人として土地の売買契約を結びます。

このとき、代理人Bさんが行った売買契約の効果がAさんに帰属する仕組みのことを代理と言います。

売買行為を行ったのはBさんですが、Bさんは代理人なので、土地の引き渡し義務などはAさんが負うことになります。

代理と委任の違い

代理と委任は言葉が似ていますが、民法はわけて規定しています。

簡単に言うと代理は本人に代わって行う法律行為のことで、委任は相手方に任せる契約のことをいいます。

代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、本人に対して直接にその効力を生ずる。

委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

代理の要件

代理行為が本人に効果帰属するためには次の3つの条件を満たす必要があります。

  1. 代理権があること
  2. 代理人であることを示すこと(顕名
  3. 代理権の範囲内の代理行為であること

②がない場合、効果は代理人に効果が帰属します。ただし、相手方が悪意又は有過失の場合は本人に効果帰属する。

代理権の種類と消滅

代理権の種類

  • 任意代理・・・本人から代理権を与えられた場合
  • 法定代理・・・法律の規定で代理権を与えられた場合

制限行為能力者が任意代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない

ただし、制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為については取り消すことができる頻出

代理権の消滅

代理権は本人または代理人が以下の事由に該当した場合に消滅します。

違いを理解して覚えておきましょう。

本人死亡破産後見開始
任意代理
法定代理
〇=代理権消滅する、✖=代理権消滅しない
代理人死亡破産後見開始
任意代理
法定代理
〇=代理権消滅する、✖=代理権消滅しない

※ 本人の破産以外は代理権は自動的に消滅する。

上の表の理解の仕方

法定代理人がいて本人が破産した場合は法定代理人にお金が払えなくなるので代理権は消滅します

本人が後見開始の審判を受けたとしても、代理人がしっかりやってくれれば大丈夫なので代理権は消滅しません

無権代理行為(自己契約と双方代理、利益相反行為)

自己契約と双方代理

自己契約とは

Aさんから土地の売却を依頼された代理人Bは土地がどうしても欲しかったから自分名義でAさんと土地の売買契約を結んでしまいました。

このように代理人であると同時に契約の相手方にもなることを自己契約と言います。

双方代理

Bさんは土地を売りたいAさんと土地を買いたいCさん双方の代理になり売買契約を締結しました。(双方代理

この場合、契約の効果はAさんとCさんに帰属するのでしょうか?

自己契約も双方代理も以下の通り法律効果は同じです。

原則

無権代理行為となり本人に効果帰属しない

例外

以下の場合、代理行為は有効となり効果が本人に帰属する

本人があらかじめ許諾していた場合

決まったことをするだけの債務の履行の場合

利益相反行為

代理人には利益なるが、本人には不利益になるような代理行為も自己契約・双方代理とほぼ同じです。

原則

無権代理行為となり本人に効果帰属しない

例外

本人があらかじめ許諾していた場合代理行為は有効となり効果が本人に帰属する。

無権代理とは?

無権代理とは

代理の要件は、

  1. 代理権があること
  2. 代理人であることを示すこと(顕名)
  3. 代理権の範囲内の代理行為であること

でしたよね。無権代理とはこのうち①がない代理行為のことをいいます。

代理権もないなのに勝手に代理人として法律行為をしてしまった場合、どのような効果が生じるのでしょうか?

原則

本人に効果は帰属しない

例外

本人が無権代理行為を追認すると契約の時に遡って効果を生じます。頻出

相手方保護

民法は不幸にも無権代理行為の相手方になってしまったCさんに4つ対抗策を与えています。

催告権

相手方は、本人に対し、相当の期間を定めて、その期間内に追認をするかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。

この場合において、本人がその期間内に確答をしないときは、追認を拒絶したものとみなす。

取消権

代理権を有しない者がした契約は、本人が追認をしない間は、相手方が取り消すことができる。

ただし、契約の時に相手方が悪意の時は取り消すことができない。

無権代理人への責任追及

無権代理人に、履行の請求または損害賠償を請求することができる。

ただし、以下の場合は無権代理人に責任追及できません。

  • 代理人が自己の代理権を証明したとき
  • 本人が追認したときは
  • 相手方が悪意
  • 相手方が有過失
  • 代理人が制限行為能力者

表見代理

無権代理人に代理権が存在するかのような外観を呈しているような事情があると認められる場合に、その外観を信頼した相手方を保護するため、有権代理と同様の法律上の効果を認める制度。

  • 代理権授与表示による表見代理( 委任状をもたせた)
  • 権限外の行為の表見代理( 甲土地売却の代理権を持たせたのに乙土地を売却した)
  • 代理権消滅後の表見代理( 昔代理人だった)

上のような事情がある場合に相手方が善意無過失なら成立。

復代理

土地の売却の依頼を依頼されたBさんが、忙しいので自分のためにDさんと代理契約を結んだ場合を復代理といいます。簡単に言うと代理人がさらに代理人に依頼することですね。

復代理は任意代理の場合と法定代理の場合にわけて考えます。

任意代理の場合

原則復代理人を選任できない。(ただし、本人が許諾している場合ややむを得ない事由がある場合は専任できる。)

サト

サト

任意代理の場合、その人に依頼内容をしてほしいから代理権を与えているので原則復代理人は選任できません

法定代理の場合

復代理人の選任をできる

よく出題される無権代理の判例 頻出

本人死亡後無権代理人が相続

よく出題されている判例について最後にみていきましょう。

無権代理人BがCと売買契約を締結し、その後本人Aが死亡して、無権代理人Bが本人Aを単独で相続した場合、無権代理人は、信義則上追認を拒絶できません

Bは無権代理行為をした本人なんだから、Aを相続したからと言って追認を拒絶するのは身勝手ですよね。

無権代理人が死亡後本人が相続

今度は逆に無権代理人Bが死亡した後に本人Aが無権代理人Bを単独で相続した場合、本人Aは追認を拒絶できます

サト

サト

不動産鑑定士

宅建に4回落ちたという黒歴史を持つ不動産鑑定士の39歳。
不動産鑑定士の試験勉強時代に全国模試で3位の実績。
宅地建物取引士・ASA機械設備評価士・競売不動産取扱主任者・基本情報処理技術者・TOEIC730点。
宅建など資格の勉強法について書いていこうと思うので参考にして下さい。

FOLLOW

カテゴリー:
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事一覧
宅建用穴埋式問題集
関連記事

コメントを残す

CAPTCHA