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どういうのが宅地建物取引業に当たるかを見てきたので、今回は宅地建物取引業の免許の種類や申請の仕方など免許についてより詳しく見ていきましょう。
次の記事 宅建業免許の欠格要件・業者名簿・廃業届
YouTubeでも説明してるよ
免許の種類
宅建業を行うには免許が必要になりますが、免許には都道府県知事免許と国土交通大臣免許の2種類があります。
どちらの免許を受ければいいのかは事務所の場所で決まります。
1つの都道府県のみに事務所を設置する場合
例えば東京都のみに事務所を設置する場合は都道府県知事免許が必要になります。
都道府県知事免許だけを持っていても仕事は全国でできるので注意してくださいね。
2つ以上の都道府県に事務所を設置する場合
次に、東京都と神奈川県に事務所を設置する場合は国土交通大臣免許が必要になります。
簡単ですよね。
じゃあ、事務所ってなに?というのが次に問題になります。
2、3日ほかの都道府県で宅建業するだけでも国土交通大臣免許が必要なの?って話です。
事務所とは
宅建業法における事務所とは以下の3つを指します。
事務所とは?
- 本店
- 宅建業を営んでいる支店
- 継続的に業務を行なうことができる施設を有する場所で、宅地建物取引業に係る契約を締結する権限を有する使用人を置くもの
これを他の都道府県に設置した場合は国土交通大臣免許が必要になります。
①は、本店で宅建業をしておらず支店だけで宅建業をしている場合でも、本店も宅建業法上の事務所に該当します。
③は継続的に業務を行うことができる施設である必要があるので、テントなど簡易な事務所は宅建業法上の事務所に該当しません。
免許の申請方法
誰に免許を申請すればいいのかわかったと思うので、次は免許の申請方法についてみていきましょう。
- 都道府県知事免許 → 都道府県知事に申請
- 国土交通大臣免許 → (主たる事務所がある)都道府県知事を経由して国土交通大臣に申請
欠格事由に該当しない限り免許は交付されます。
免許換え
事務所を新たな都道府県に設置することにより、免許権者がかわり免許を受けなおすことを免許換えといいます。
免許換えには以下の3パターンがあります。
- 知事免許から大臣免許への免許換え
- 大臣免許から知事免許への免許換え
- 知事免許から他の知事免許への免許換え
また、免許換え後の免許の有効期間は新しい免許と同じ5年となっています。
それぞれのパターンをみていきましょう。
知事免許から大臣免許への免許換え
免許換えも免許の申請と同じく、大臣に申請する場合は知事を経由して申請します。
ですので、この場合は今登録している東京都知事を経由して大臣に申請します。
大臣免許から知事免許への免許換え
大臣免許から知事免許にする場合はこの例では東京都知事に直接申請します。
知事免許から他の知事免許への免許換え
東京都から神奈川県など他の知事に免許換えする場合は、新しく事務所を出す知事に直接申請します。
この例では神奈川県知事ですね。
免許の有効期間
免許の有効期間は免許の種類に関係なく5年です。
有効期限が来たら更新です。
免許は更新するたびに()の中の数字が増えていきます。
「東京都知事免許(3)○○号」だったとしたら3回更新したんだとわかります。
どれくらいの期間宅建業をしているのかおおよそ把握できて便利ですね。
なお、免許権者がかわって免許換えした場合も、新たな免許を取得したときから5年です。
では、更新はいつまでにすればいいのでしょう?
関連 宅建士の免許の有効期間は5年です。
免許の更新
免許の更新でおさえるのは3つ。
- 更新申請は有効期間満了の日の90日前から30日前の間にすること。
- ちゃんと更新申請したのに、更新するかどうか何も処分がないときは有効期間満了後も従前の免許は有効
- 更新後の免許の有効期間は、従前の免許の有効期間の満了の日の翌日から5年間
暗記する必要があるのは①だけですね。
②と③は常識で解けると思うので理解だけしておけばいいでしょう。